長年親しんできたゲーム機がもう第9世代?歴史を司る「第1世代~第8世代」そして新たな歴史を刻む「第9世代」!
Switch Lite発売決定の記事の中で「ゲーム機の世代」
難しいことは抜きにして、
〈目次〉
◎ゲーム機の略歴(概要)
◎世代別の代表ゲーム機
○第1世代
○第2世代
○第3世代
○第4世代
○第5世代
○第6世代
○第7世代
○第8世代
◎そしていよいよ「第9世代」へ
ゲーム機の略歴(概要)
今現在のメインゲーム機は「第8世代」とされています。これは据置型ゲーム機、いわゆる「PlayStation 4」「Xbox One」が「第8世代」にあたります。「3DS」などの携帯型ゲーム機は「世代」がことなります。ここでは据置型ゲーム機の概要を取り上げてみようと思います。
《ホーム・ポン》クレジット:Evan-Amos CC BY-SA 3.0
1970年代前半にアーケードゲームが誕生し、アタリのアーケードゲーム『ポン』が一躍人気となりました。そのアーケードゲームを過程で気軽に楽しめるようにと1970年代中盤に最初のテレビゲーム機(第1世代)が登場しました。第1世代のゲーム機はハードのスペック上、1ハード1ゲーム、もしくは複数のゲームをスイッチで切り替える方式でした。しかも、もちろん高価なもので管理人には夢のようなおもちゃでした。
1970年代後半 – 1980年代前半、1つのハードでさまざまなゲームをプレイしたいというユーザーの欲求に応えるため、ハードにゲームソフトを組み合わせる方式に変化していきました。これが第2世代のゲーム機です。代表格の「Atari 2600」は、カートリッジでゲームを交換できるシステムを採用し今のゲーム機の礎を築きました。ゲーム機の開発とは別に、ゲーム自体を開発するサードパーティが誕生し、ほぼ今のテレビゲームのベースが完成されたといえます。
1980年代前半 – 1980年代中盤では、技術の進歩によって、テレビゲーム機に性能向上・低価格化がもたらされました。いよいよ「ファミリーコンピュータ」の登場です。これが「第3世代」となります。「ファミリーコンピュータ」は、サードパーティーによるソフトウェアの製造をライセンス形式にすることで、ゲームソフトメーカからライセンスを収入し本体価格を低価格におさえました。ゲーム機を保有する過程が増え、それにともないソフトも売れ飛躍的に家庭用ゲーム機が広がっていきました。
1980年代後半 – 1990年代前半には、ゲームソフトの技術力や表現力が向上していき、ハードウェアのより高性能化が求められるようになりました。ソフトの表現の追求するためいハードのハイスペック化がどんどん進んで聞きます。この流れが「第4世代」~「第8世代」まで続きます。
世代別の代表ゲーム機
第1世代
《史上初の家庭用ゲーム機 オデッセイ》public domain
1972年に史上初の家庭用ゲーム機とされる『オデッセイ』が登場しました。それを参考にして作った『ポン』がアーケードで大ヒット。その『ポン』を気軽に家庭で楽しめるようにさせた『ホーム・ポン』が据置ゲーム機として大ヒットとなりました1975年のことです。この『ホーム・ポン』の普及により家庭用ゲーム機が広く知られるようになり、各社がゲーム機を開発し、さらにゲーム機という存在が家庭で定着し始めました。これが「第1世代」です。『ブロック崩し』もこの頃流行していました。
1970年代前半- 中盤
〈この世代の主なゲーム機〉
◎オデッセイ
◎ホーム・ポン
◎カラーテレビゲーム15
◎テレビブロック
◎カラーテレビゲームブロック崩し
など
第2世代
《ゲームをソフトで切り替える概念の打ち立てた Atari2600》public domain
1976年に『チャンネルF』というROMカートリッジを差し込むことで様々な種類のゲームを楽しむことができる最初の家庭用ゲーム機が発売されました。そして、1977年に『VCS(Atari 2600)』が発売。『スペースインベーダー』などの人気アーケードゲームを移植し爆発的な人気がでました。しかし、それはアメリカ市場でのこと。『VCS(Atari 2600)』は高価で日本ではあまり普及していません。管理人が友達のいえで遊んでいたのは『カセットビジョン』でした。この頃からソフト開発をするサードパーティーのビジネスモデルが確立されていきます。これが「第2世代」です。
1970年代後半- 1980年代前半
〈この世代の主なゲーム機〉
◎チャンネルF
◎Atari 2600
◎カセットビジョン
◎TVボーイ
など
第3世代
《第3世代といえばファミコンだがあえて マスターシステム》public domain
1980年頃、ゲームパソコンが流行し始めました。管理人が馴染み深いのは『MSX』です。『メタルギア』もこの『MSX』の機能を最大限に生かすために生まれたゲーム性なのは有名な話です。それはさておき、最終的にはゲームパソコンよりもゲーム機能に特化し、優れたゲーム性能を実現した機種が成功を収めました。いよいよ『ファミリーコンピュータ』の登場です。アメリカでも『NES(アメリカ版ファミリーコンピュータ)』が発売され、こちらも大成功しました。これが「第3世代」です。セガの『マスターシステム』も「第3世代」です。懐かしい!!!RPG、シューティング、格闘ゲーム、アクションゲームなどのゲームシステムの原型もほぼこの時期に確立されていきました。
1980年代前半- 中盤
〈この世代の主なゲーム機〉
◎ファミリーコンピュータ
◎セガ・マークIII
◎セガ・マスターシステム
◎スーパーカセットビジョン
など
第4世代
《ビックリマンが懐かしい PCエンジン》public domain
第3世代より高度な機能を搭載し、グラフィック・サウンド機能の表現力が格段にアップしました。主観ですが、PCエンジンの登場はかなり衝撃的でした。ファミコンとの性能差に唖然としたのを覚えています。このころからアーケードゲームと家庭用デームの違いが薄れ、家庭でもアーケードゲームのようなクオリティでゲームが楽しめるようになってきました。そして複雑になるゲーム性・データ容量をROMカートリッジに詰め込むのには難しくなり、CD-ROMをゲーム媒体に使用した光ディスクによるソフト供給が誕生したのもこの「第4世代」です。『スーパーファミコンは『ファミリーコンピュータ』からの圧倒的シェアを受け継いで移行することに成功しました。任天堂は光ディスクを使用せず、「第6世代」へ持ち越しました。そして「第4世代」で忘れられない存在がSNKです。『NEOGEO』でゲーム機市場に参入し、アーケードゲームと家庭用ゲームの性能差をさらに縮めました。っていうか『NEOGEO』はアーケードと家庭用どっちも同じ性能でしたけどね。
1980年代後半- 1990年代前半
〈この世代の主なゲーム機〉
◎PCエンジン
◎メガドライブ
◎スーパーファミコン
◎NEOGEO
など
第5世代
《ゲーム機競争で印象に残る活躍を見せた セガサターン》public domain
第4世代の流れから、ROMカセットに代わって光ディスクがゲームソフトの主流となりました。この頃から本格的な3Dグラフィックス機能が搭載されたゲーム機も登場し、映像表現の幅が劇的に広がりました。ゲーム機高性能化がどんどん進んでいきます。この世代から「第6世代」にかけて、コンソール・ウォーと呼ばれるハードウェア同士の性能競争が激化します。そしてこの世代から参入した、『PlayStation』が頭角をあらわし、先行して100万台を売り上げた『セガサターン』のシェアを越えゲーム機販売の首位にたちました。安価で開発のしやすいシステムと、サードパーティーの高い支持が勝因でした。任天堂は『NINTENDO64』を発売しましたが、大きく出遅れた上、旧来的なROMカセットを採用したため、主観ですが第三者的に見てゲーム機として失敗に終わった感じでした。光ディスクの本格化と急速な高性能化が「第5世代」です。
1990年代中盤- 後半
〈この世代の主なゲーム機〉
◎3DO
◎ネオジオCD(SNK、1994年)
◎セガサターン(セガ、1994年)
◎PlayStation
◎NINTENDO64
第6世代
《サードーパーティーの協力で圧倒的にシェアを伸ばした PS2》public domain
3Dグラフィックスの表現力がさらに向上。各社がマシンスペックを向上させさらにハイスペック化が進みます。メディアはDVD等のディスクが主流になりました。「第6世代」です。残念ながら、この世代を最後にセガはハード販売から撤退。そしてマイクロソフトの『Xbox』が参入してきました。『NINTENDO64』の後継機である『ニンテンドーゲームキューブ』はある一定の支持を得ましたが、『PlayStation2』の人気には遠く及ばない存在でした。このころからインターネット通信も限定的に対応し始めました。
1990年代末- 2000年代初頭
〈この世代の主なゲーム機〉
◎ドリームキャスト
◎PlayStation2
◎ニンテンドーゲームキューブ
◎Xbox
など
第7世代
《発売当初は転売が凄かった Wii》public domain
コンテンツをインターネットでダウンロードできることが標準となった「第7世代」。「第5世代・第6世代」に元気のなかった任天堂が『Wii』を発売。体感型ゲーム機どして登場したこの機種は、新しく、そして面白さが分かりやすかったため、瞬く間に普及しました。『Xbox 360』と『PS3』の売れ行きは鈍く、人気ゲームの続編やリメイク・HD対応版の発売が多くなっていました。ソフトのマルチプラットフォームが増加し、ハズレのないタイトルを安定的に供給する『Xbox 360』と『PS3』に安定感が生まれ、サードパーティーに元気がない『Wii』は、新作ソフトが不足するようになりました。シェアの先行きが不透明な時代に入ったのが印象的な「第7世代」です。
2000年代中盤- 末
〈この世代の主なゲーム機〉
◎Xbox 360
◎PlayStation 3
◎Wii
など
第8世代
《4K解像度に対応したハイエンドモデル PS4》public domain
『Wii U』が2012年、『PS4』と『Xbox One』が2013年に登場。この頃からスマートフォンも登場し、ゲーム機の概念が曖昧になってきた時代とも言えます。コモディティ化、つまり、メーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差のない状態となってきました。ネット通信は標準化し、ゲームをダウンロードして楽しむのもあたりまえになりました。これによりソフト開発側もメディアの在庫を持つリスクもなくなり、自由にソフト開発できる環境となりました。そして2017年3月に、据置機としても携帯機としても遊べるハイブリッドゲーム機として『Nintendo Switch』が発売されました。
2010年代前半以降
〈この世代の主なゲーム機〉
◎Wii U
◎PlayStation 4
◎Xbox One
◎Nintendo Switch
など
そしていよいよ「第9世代」へ
2020年いよいよゲーム機は「第9世代」へ移行すると予想されます。今発表されているゲーム機は『Xbox』の次世代機『PROJECT SCARLETT』。そして『PlayStation』の次世代機『PlayStation5』です。それぞれ現行モデルから数倍のグラフィック性能、8K対応、ストレージがSSDへと各性能がハイスペックになると報じられています。ハードがさらに高機能へと移行しますが、あきらかな個体差のつきにくいハードになるかもしれません。
しかしハードの向上だけが「第9世代」への移行とはいえません。「第9世代」は、大きな「世代」の変革が訪れます。『クラウドゲーミングサービス』が本格的に導入されます。「グーグル」がハードを持たない『クラウドゲーミングサービス-Stadia』で本格的にゲーム市場に参入します。ゲームは『クラウド』から配信され、専用のハードがなくてもネット通信ができる端末があればゲームができる時代が訪れます。ソフトの購入は『ゲームをする権利を購入する』という形になり『ROM・DVD/BD・メモリーカード・ゲームカード』などのメディアも必要なくなります。「第9世代」は『クラウドゲーミングサービス』が本格化する大きな変化で、今までにないほどの進化・変貌が訪れる「世代」になるのではないでしょうか。
もはやハードが必要なくなり、据置機の存在が必要なくなる時代はもうすぐそこにきているのかもしれません。
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